「省スペースでソファもベッドも使いたい」と考える方にとってソファベッドは魅力的に思えるでしょう。しかし、インターネット上では「ソファベッドはおすすめしない」という声も多く見かけます。
本記事では、家具のプロが実際の販売経験を通じて感じるソファベッドの特徴について、メリット・デメリットを含めて解説します。購入前に知っておきたいポイントをしっかりと把握して、後悔のない家具選びに繋げてください。
そもそもソファベッドとは

ソファベッドは、普段はソファとして使用し、必要な時にベッドとして変形できる多機能家具です。1台で2つの役割を果たすことができる点が最大の特徴であり、限られた住空間を有効活用したい方に人気があります。変形方法によって、主に以下のようなタイプに分類されます。
- リクライニング式(背もたれを倒してベッドに変形する)
- 折りたたみ式(座面を広げることでベッドになる)
- 引き出し式(座面の下からマットレス部分を引き出す)
それぞれに特徴があり、設置する部屋の広さや使用頻度に応じて適したタイプが異なります。
ソファベッドはおすすめしないと言われる理由
「ソファベッドはおすすめしない」という声が多く聞かれる理由には、以下のような理由があります。それぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
座り心地と寝心地の両立が困難
ソファベッドの根本的な問題は、座ることと寝ることの両方に最適化するのが極めて困難であることです。
一般的なソファは座り心地を重視してクッション性や角度が設計されており、マットレスは体圧分散や寝返りのしやすさを考慮した構造になっています。ソファベッドはこの相反する要求を1台で満たそうとするため、どちらの機能も中途半端になりがちです。
通気性の問題
一般的なマットレスには通気性を確保するための工夫が施されていますが、ソファベッドの多くは通気性が十分ではありません。睡眠時にかく汗による湿気がこもりやすく、カビの発生や衛生面での問題が起こりやすくなります。
耐久性の懸念
ソファベッドは昼間はソファとして、夜はベッドとして使用するため、一般的な家具よりも使用時間が長く、負荷がかかりやすい構造です。特にリクライニング機構などの可動部分は故障しやすく、3〜5年程度で買い替えが必要になることも珍しくありません。
また、通常のベッドならマットレスのみの交換で済むところ、ソファベッドの場合は本体ごと買い替えが必要になるため、長期的なコストパフォーマンスも良いとは言えません。
ソファベッドのデメリット

ソファベッドは便利な一面もありますが、使用しているとデメリットが気になることも多いです。ここでは、ソファベッドのデメリットについて詳しく解説します。
切り替えの手間がかかる
毎日ソファからベッドへの切り替えを行う場合、その手間は想像以上に負担になります。背もたれを倒したり、マットレス部分を引き出したりする作業が日課となると、忙しい方にとってはストレスの原因になることもあります。
寝具の収納スペースが必要
ソファベッドで就寝する際は、掛け布団や枕などの寝具が必要です。しかし、昼間にソファとして使用する時は、これらの寝具をどこかに収納しなければなりません。せっかく省スペースを目的にソファベッドを選んだにも関わらず、結果的に寝具の収納場所が必要になり、スペース効率の向上が期待できない場合があります。
設置場所の制約
リクライニング式のソファベッドの場合、背もたれを倒すためのスペースが後方に必要です。そのため壁にぴったりと設置することができず、思った以上にスペースを取ってしまうことがあります。
デザインの選択肢が限られる
機能性を重視したソファベッドは、デザイン性に優れた商品が比較的少ない傾向があります。インテリアにこだわりたい方にとっては、理想的なデザインの商品を見つけるのが困難な場合があります。
ソファベッドのメリット
ソファベッドにはデメリットだけでなく、メリットも存在します。ここでは、ソファベッドの具体的なメリットについて紹介します。
スペースの有効活用
ソファベッドのメリットは、やはり限られた空間でソファとベッドの両方の機能を得られることです。ワンルームマンションや書斎など、スペースに制約がある場合には大きなメリットとなるでしょう。
初期費用の節約
ソファとベッドを別々に購入する場合と比較して、初期投資を抑えることができます。一人暮らしを始める方や、とりあえず必要最小限の家具を揃えたい方には魅力的な選択肢となるでしょう。
ソファベッドが向いている人の特徴
ソファベッドは普段はソファとしてのみ使用し、時々来客用のベッドとして活用したい方にはおすすめです。メインの就寝場所は別にあり、緊急時や特別な場合にのみベッド機能を使うという使い方であれば、デメリットは少ないでしょう。一方で、以下のような方にはソファベッドをおすすめできません。
- 毎日快適に眠ることを重視する方
- 腰痛や首の痛みなど、身体の不調がある方
- 長期間(5年以上)同じ家具を使い続けたい方
- インテリアデザインにこだわりたい方
ソファベッドを選ぶ際のポイント

ソファベッドの購入を考えている方は、いくつかのポイントを理解しておくことが大切です。ここでは、ソファベッドの購入を考えている方に向けて、チェックするべきポイントを紹介します。
使用目的を明確にする
ソファとベッド、どちらの機能をより重視するかを事前に決めておくことが重要です。座り心地を優先するのか、寝心地を重視するのかによって、選ぶべき商品が大きく変わります。
サイズを慎重に選ぶ
ベッドとして使用する際の快適性を考えると、展開時の幅は最低でも90cm以上、できれば100cm以上のものを選ぶことをおすすめします。また、身長+20〜30cmの長さを確保できるものを選びましょう。
切り替えの簡便性を確認する
毎日使用する予定がある場合は、切り替え作業が簡単で軽い力でできるものを選ぶことが大切です。店頭で実際に操作してみて、負担にならないかを確認しましょう。
通気性を重視する
ベッドとして使用する頻度が高い場合は、ファブリック製で通気性の良いものを選び、必要に応じて除湿シートなどの湿気対策も併用することをおすすめします。
大矢家具店からのご提案
名古屋市名東区の大矢家具店では、お客様のライフスタイルやご要望を丁寧にお聞きした上で、最適な家具選びをサポートしています。ソファベッドについても、メリット・デメリットを正直にお伝えし、本当にお客様にとって必要な家具なのかを一緒に考えさせていただいています。
良い家具選びには、実際に見て、触れて、体感することが何より大切です。カタログやインターネットの情報だけでは分からない座り心地や操作性を、ぜひ店頭でご確認ください。また、ソファベッドではなく、通常のソファとベッドを別々に購入される場合のご相談も承っております。お客様の住環境やご予算に合わせて、長く愛用していただける家具をご提案いたします。
ソファベッドに関するよくある質問
ソファベッドに関するよくある質問に回答します。ソファベッドの購入を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Q. ソファベッドの寿命はどのくらいですか?
使用環境や品質にもよりますが、一般的に3〜5年程度とされています。毎日ベッドとして使用する場合は、より早く劣化する可能性があります。
Q. ソファベッドで腰痛が悪化することはありますか?
ソファベッドは体圧分散性が一般的なマットレスより劣るため、腰痛がある方には負担となる可能性があります。既に腰の痛みがある方は、専用のマットレスをおすすめします。
Q. ソファベッドの上にマットレスを敷いても大丈夫ですか?
薄型のマットレスや敷布団であれば使用可能です。ただし、厚すぎるとソファに戻す際に収納が困難になる場合があります。
ソファベッドは生活スタイルに合わせて購入するべきか検討しよう!
ソファベッドは便利な家具ですが、座り心地と寝心地の両立の難しさ、耐久性の問題、切り替えの手間など、購入前に知っておくべきデメリットは数多くあります。しかし、使用目的や頻度が適切であれば、ソファベッドは価値のある家具となります。特に来客用や一時的な使用を前提とした場合は、そのメリットを十分に活かすことができるでしょう。
大切なのは、ご自身のライフスタイルとソファベッドの特性をしっかりと照らし合わせて判断することです。名古屋市名東区の大矢家具店では、そんなお客様の家具選びを全力でサポートいたします。専門知識を持つスタッフが、あなたの暮らしに本当に必要な家具は何なのかを一緒に考えさせていただきます。ソファベッドに限らず、家具選びでお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
皆さまのご来店を心よりお待ちしております。