
「本棚が欲しいけれど、種類が多すぎてどれを選べばよいか分からない」「購入したものの、本が入りきらなかった」「使っているうちに棚板がたわんできた」といった経験がある方もいるのではないでしょうか。
本棚は、見た目や価格だけで選ぶと、収納量や使い勝手、安全性の面で後悔することがあります。長く快適に使うためには、収納する本の種類や量、設置場所、本棚のサイズや素材などを順番に確認することが大切です。
本記事では、家具選びのプロである大矢家具名古屋インター店のスタッフが、失敗しにくい本棚の選び方を分かりやすく解説します。これから本棚の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
本棚の選び方とは?失敗しない6つのポイント
本棚を選ぶ際は、デザインや価格を見る前に、使用目的と設置条件を整理しておくことが重要です。特に確認しておきたいのは、以下の6つです。
- 収納する本の種類と量
- 本棚の設置場所と生活動線
- 本棚のサイズ
- 本棚の種類
- 本棚の素材
- 耐震性
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
収納する本の種類と量
まずはどのような本を何冊収納したいのかを確認しましょう。文庫本や漫画が中心の場合と、雑誌や図鑑、A4ファイルなどが多い場合とでは、必要な棚の奥行きや高さが異なります。本の種類を確認せずに選ぶと、棚が深すぎて空間が余ったり、大型本が収まらなかったりする可能性があります。
また、本棚の容量は現在所有している本の量だけで決めないことも大切です。本は少しずつ増えることが多いため、現在の蔵書量より2割程度の余裕を持たせると、購入後も使いやすくなります。文房具や書類、お子様の学習用品、趣味の小物などを一緒に収納したい場合は、その分のスペースも見込んでおきましょう。
本棚の設置場所と生活動線
本棚を置く場所の幅・高さ・奥行きを測り、周囲の生活動線も確認します。本棚そのものが収まっても、通路が狭くなったり、扉や引き出しを開けられなくなったりすると、毎日の暮らしに支障が出ます。一般的には、本棚の前に60cm前後の通路幅を確保すると、人が通ったり本を出し入れしたりしやすくなります。
窓やコンセント、照明スイッチ、エアコン、カーテンなどとの干渉にも注意が必要です。設置予定の場所だけでなく、玄関や廊下、階段、エレベーターなどの搬入経路も測っておくと安心です。
リビングに本棚を置く場合は、本の収納量だけでなく、ほかの生活用品をどのように整理するかも考える必要があります。限られた空間に収納を増やす方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
本棚のサイズ
本棚のサイズを確認する際は、外寸だけでなく、実際に本を収納する部分の内寸も確認しましょう。特に重要なのが棚の奥行きです。奥行きが浅すぎると本がはみ出し、深すぎると手前に余分な空間ができたり、奥の本が見えにくくなったりします。
高さについては、収納量だけでなく部屋への圧迫感も考えます。背の高い本棚は床面積を抑えながら収納量を増やせますが、転倒対策が欠かせません。一方、背の低い本棚は圧迫感を抑えやすく、天板を飾り棚として利用できます。
また、サイズを確認するときは、棚板1枚あたりの耐荷重も忘れずに確認してください。本は見た目以上に重く、棚板の強度が不足すると、中央部分が徐々にたわむことがあります。
本棚の種類
本棚には、オープンタイプや扉付きタイプ、スライドタイプなど、さまざまな種類があります。頻繁に読む本を出し入れしたい場合はオープンタイプ、大切な本をホコリや日焼けから守りたい場合は扉付きタイプなど、使い方によって適した種類は異なります。
収納量を優先する場合は、前後に棚が重なるスライドタイプや、縦の空間を活用できるハイタイプも候補として良いです。購入前に、収納量・出し入れのしやすさ・掃除のしやすさのどれを優先するか決めておきましょう。
本だけでなく、書類や生活用品もまとめて隠して収納したい場合は、キャビネットやサイドボードも選択肢になり得ます。収納家具ごとの違いや適した使い方については、こちらの記事も参考にしてください。
本棚の素材
本棚の素材は、見た目だけでなく、耐久性や価格、重量、湿気への強さにも影響します。天然木は質感と耐久性に優れていますが、重量があり価格も高いです。木目調の化粧合板は、価格を抑えながら幅広いデザインから選びやすい素材です。スチールは湿気に比較的強く、重い本を多く収納したい場合にも向いています。部屋のインテリアだけでなく、収納する本の重さや設置環境も考えて選ぶことが大切です。
耐震性
背の高い本棚を選ぶ場合は、地震による転倒や本の落下への対策も必要です。本棚は、L字金具や突っ張り器具などで壁や天井に固定します。床側にはストッパーや粘着マットを設置し、複数の器具を組み合わせると、より安定させやすくなります。
また、重い本は下段、軽い本は上段に収納すると、本棚全体の重心が低くなります。寝室のベッド付近や出入口、避難経路をふさぐ位置への設置も避けましょう。
【本の種類別】本棚のサイズの目安

本棚の奥行きや棚板の間隔は、収納する本の判型に合わせて選びます。ここでは、本の種類ごとに適したサイズの目安を紹介します。製品によって内寸や棚板の厚みが異なるため、購入前には必ず商品仕様を確認してください。
文庫本・新書・漫画に適したサイズ
文庫本や新書、一般的な漫画の単行本を収納する場合、棚の奥行きは15〜17cm程度が目安です。これらの本は比較的小さいため、奥行きの深い本棚では手前に空間が余りやすくなります。見た目をすっきりさせたい場合や、本の背表紙を見やすくしたい場合は、浅型の本棚が適しています。
収納量を増やしたい場合は、奥行き30cm前後の本棚に前後二列で収納することも可能です。しかし、奥の本が見えにくく、取り出しにくくなる点には注意しましょう。よく読む本を手前に、保存用の本を奥に置くなど、使い分けが必要です。
単行本・実用書に適したサイズ
小説やビジネス書、実用書などの単行本には、17〜22cm程度の奥行きが目安です。単行本は出版社や内容によって高さや厚みが異なるため、棚板を細かく調整できる可動棚が便利です。本の上に大きな空間が残らないよう調整すれば、本棚全体の収納効率を高められます。さまざまな判型の本を同じ本棚に収納する場合は、手持ちの本の中で最も大きなものを測り、それが無理なく収まる内寸を選びましょう。
雑誌・A4ファイル・図鑑に適したサイズ
雑誌や教科書、A4ファイルを収納する場合は、22〜30cm程度の奥行きが必要です。大型の図鑑や画集、写真集などを収納する場合は、30cm前後を目安にするとよいでしょう。
大判の本は重量もあるため、奥行きだけでなく棚板の耐荷重も重要です。大型本を横一列に並べると、棚板に大きな負担がかかります。棚板の横幅が広いほど中央部分がたわみやすいため、幅の広い本棚では、中央に縦の仕切り板があるかも確認してください。
棚板の耐荷重とたわみにくさも確認する
本棚のサイズを選ぶ際は、収納冊数だけでなく、棚板が本の重さを支えられるかも確認しましょう。文庫本は1冊約150g、漫画は約200g、一般的な単行本は約300gが目安です。A4サイズの雑誌は1冊約650g、大型の図鑑や専門書は1kgを超えることもあります。
これらを一段に並べると、合計重量は想像以上に大きくなります。商品仕様に記載された「棚板1枚あたりの耐荷重」を確認し、収納予定の本に対して余裕のあるものを選びましょう。
耐荷重の表示が見当たらない場合は、棚板の厚み、中央の仕切り、背板との接合部分などを確認します。重い本を収納する場合は、家具店のスタッフに相談するのも1つの方法です。
【使い方別】おすすめの本棚の種類
本棚の種類によって、収納量や出し入れのしやすさ、見た目の印象は異なります。ここでは、代表的な本棚の種類と、それぞれに適した使い方を紹介します。
本を頻繁に出し入れするならオープンタイプ
オープンタイプは、前面に扉がなく、収納した本をすぐに取り出せる本棚です。
背表紙が見やすいため、読みたい本を探しやすく、書斎や子ども部屋、リビングなど幅広い場所で使えます。扉を開閉するスペースが必要ないため、限られた場所にも設置しやすい点が特徴です。
一方で、ホコリがたまりやすく、日当たりのよい場所では本が日焼けしやすいという注意点があります。こまめに掃除をしたい方や、日常的に読む本を使いやすく収納したい方に向いています。
本をホコリや日焼けから守るなら扉付きタイプ
扉付きタイプは、収納部分をガラス扉や板扉で覆える本棚です。ホコリが入りにくく、大切な本や長期保管したい本を守りやすい点がメリットです。板扉なら中身を隠せるため、書類や生活用品を一緒に収納しても、部屋をすっきり見せられます。
ガラス扉は、本の背表紙を確認しながらホコリを防げるため、コレクションの収納にも適しています。ただし、扉を開くためのスペースが必要です。設置前に、周囲の家具や通路と干渉しないか確認しましょう。
たくさんの本を収納するならスライドタイプ
スライドタイプは、前後に設けられた棚のうち、手前の棚を左右に動かせる本棚です。
同じ横幅の一般的な本棚よりも多くの本を収納しやすく、漫画や文庫本などをまとめて保管したい場合に向いています。奥行きを活用できるため、限られた設置面積で収納量を確保できる点が魅力です。
しかし、奥側の棚にある本を取り出すには、手前の棚を動かす必要があります。また、大型本や重い本を詰め込みすぎると、スライド部分が動かしにくくなる場合があります。収納量を優先しつつ、本を種類別に整理したい方におすすめです。
模様替えや増設を考えるならユニットタイプ
ユニットタイプは、複数の棚を組み合わせたり、必要に応じて追加したりできる本棚です。
本が増えたときに収納を拡張しやすく、部屋の広さや間取りに合わせて配置を変更できます。横に並べる、縦に積む、デスクやテレビボードと組み合わせるなど、自由度の高い使い方が可能です。
引っ越しや模様替えの予定がある方、将来的に本が増える可能性が高い方に向いています。積み重ねて使用する場合は、連結金具の有無や固定方法を必ず確認しましょう。
省スペースを重視するなら回転式タイプ
回転式タイプは、棚本体を回転させながら四方から本を取り出せる本棚です。
床面積を抑えながら複数面に本を収納できるため、漫画や文庫本を多く所有している方に適しています。部屋の角だけでなく、ソファやデスクの近くにも設置しやすいタイプです。
ただし、棚を回転させるためには周囲に余裕が必要です。壁や家具に近づけすぎると使いにくくなるため、本体のサイズに加えて回転スペースも確認してください。
本棚に使われる主な素材と特徴

本棚の素材によって、質感、価格、耐久性、手入れのしやすさが変わります。代表的な素材は、天然木、化粧合板、スチールの3種類です。
天然木
天然木は、木そのものを使用した素材です。木目や色合いに一つひとつ違いがあり、自然な風合いを楽しめます。
しっかりとした造りの製品が多く、適切に手入れをすれば長期間使用できます。時間の経過とともに色や質感が変化し、味わいが増していく点も天然木ならではの魅力です。
一方で、化粧合板と比較すると価格が高く、家具自体が重くなる傾向があります。また、直射日光やエアコンの風、極端な乾燥や湿気によって反りや割れが生じる場合があります。家具の質感や耐久性を重視し、長く使いたい方に適した素材です。
化粧合板
化粧合板は、合板や繊維板などの表面に、木目調のシートや薄い化粧板を貼った素材です。天然木に近い見た目を取り入れながら、比較的価格を抑えやすい点が特徴です。色や柄の種類も多く、部屋のインテリアに合うものを探しやすいでしょう。
表面が均一で手入れしやすく、量産型の本棚にも広く使われています。しかし、製品によって芯材や棚板の構造が異なるため、見た目だけで強度を判断することはできません。重い本を多く収納する場合は、棚板の厚みや耐荷重、中央の補強構造まで確認してください。価格とデザインのバランスを重視する方に向いています。
スチール
スチール製の本棚は、金属製のフレームや棚板を使用しています。細い部材でも強度を確保しやすく、重い本やファイルを多く収納したい場合に適しています。木製の本棚に比べて湿気の影響を受けにくく、通気性を確保しやすい製品もあります。
無機質で事務的な印象になりやすい一方、近年は木製の棚板とスチールフレームを組み合わせた、住宅に取り入れやすいデザインも増えています。金属部分に傷が付くと、使用環境によってはさびが発生する可能性があります。湿気の多い部屋で使う場合でも、定期的な換気と手入れを心がけましょう。
本棚の選び方についてよくある質問

本棚の選び方に関するよくある質問に回答します。本棚選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
Q:一人暮らしにはどのくらいの大きさの本棚が適していますか?
まずは現在所有している本の量を確認し、将来増える分として2割程度の余裕を持たせて考えましょう。部屋が狭い場合は、床面積を抑えられる縦長の本棚が候補になります。ただし、背が高い本棚は圧迫感が出やすく、地震対策も必要です。
本がそれほど多くない場合は、腰程度の高さのロータイプを選ぶと、部屋を広く見せやすくなります。天板を小物や照明の置き場所として使える点もメリットです。
Q:賃貸住宅でも本棚の地震対策はできますか?
賃貸住宅では、壁に大きな穴を開けにくいことがあります。その場合は、天井と本棚の間に設置する突っ張り器具や、本棚の底に敷くストッパー、粘着マットなどを使用する方法があります。
1つの器具だけに頼るのではなく、上部と床側の対策を組み合わせると、より安定させやすくなります。突っ張り器具は、天井の構造や本棚との距離によっては十分な効果を得られない場合があります。商品の説明書を確認し、適切な位置と方法で設置してください。
Q:湿気の多い部屋には木製とスチールのどちらが適していますか?
湿気の多い場所では、木製よりもスチール製の本棚が扱いやすい傾向があります。ただし、スチールも表面に傷があるとさびる可能性があるため、湿気対策が不要になるわけではありません。
木製の本棚を設置する場合は、壁に密着させず、少し離して風の通り道を作りましょう。定期的に換気し、除湿器や除湿剤を活用することも有効です。本自体も湿気によって波打ちやカビが発生するため、本棚の素材だけでなく部屋全体の通気性を整えることが大切です。
本棚を壁に密着させると、背面に湿気がこもり、家具や本にカビが発生する可能性があります。家具にカビが生える原因や、日頃からできる予防方法については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
Q:子ども用の本棚を選ぶ際に注意することはありますか?
子ども用の本棚は、お子様が自分で本を出し入れできる高さを選ぶことが大切です。角が鋭いものを避ける、棚板が簡単に外れない構造を選ぶ、引き出しにストッパーが付いているか確認するなど、安全面も重視しましょう。子どもが棚に手をかけたり、登ろうとしたりする可能性もあります。背の低い本棚であっても、壁への固定や転倒防止器具の設置を検討してください。
暮らしに合った本棚を選んで快適な収納を実現しよう
本棚を選ぶ際は、最初に収納する本の種類と量を整理し、設置場所、サイズ、種類、素材、耐震性の順で確認すると失敗を防ぎやすくなります。特に、本棚の外寸だけでなく、棚の内寸や耐荷重まで確認することが重要です。見た目や価格だけで選ばず、今後増える本の量や毎日の使い方まで想像しながら比較しましょう。
また、奥行きや棚板の強度、素材の質感、扉やスライド部分の使い心地は、商品情報だけでは判断しにくい部分です。可能であれば、購入前に実物を見て、本の出し入れや棚板の造りを確認することをおすすめします。
大矢家具名古屋インター店では、さまざまなサイズや素材の本棚を実際にご覧いただけます。家具に詳しいスタッフが、蔵書量やお部屋の広さ、暮らし方に合わせた本棚選びをお手伝いいたします。長く使える自分に合った本棚をお探しの方は、ぜひ大矢家具名古屋インター店へお越しください。







